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Nozomi Project Japan

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はじまりのストーリー

Finding beauty in brokenness


のぞみプロジェクトの代表、高本スー、が宮城県石巻市を訪れたのは、津波の爪痕がまだ生々しく残っていたときのことです。

復興支援チームと共に公園清掃ボランティアをしていたスー。泥や瓦礫の間からカラフルな陶器の破片が顔をのぞかせていることに気がつきました。キッチンやお茶の間は波に飲み込まれ、色鮮やかな食器のカケラだけが跡に残されていたのです。「ガレキ」として大量のものが破棄されるなか、なぜかそのカケラに心を惹かれ、そっと拾いあげました。

 夫、エリックは、震災直後から何度も被災地へ物資を運び、泊まり込みで現地の復興支援活動に従事していました。2012年3月、2人は長く住んでいた兵庫県を離れ、家族6人で石巻市へ移住することを決めました。

子ども達が学校に通うようになり、スーは地域のお母さんたちと知り合うようになりました。子どもの前では気丈に振る舞っているお母さんたちですが、みな壮絶な体験をしていました。そんな中でも、突然被災地に引っ越してきたスーや子ども達を気にかけ、時にはお節介をやいてくれるのです。傷つき痛みを抱えながらも、優しさを忘れずに復興への道を懸命に歩む彼女たちをみて、「何かはじめたい。一緒に集まって、希望を見いだせるような、母親たちが働ける、そんな場所を一緒に作りたい。」スーの心に小さな想いが芽生えました。

ビジョンと想いは日に日に強くなり、共に働いている復興支援チーム、教会、母国アメリカの友人、様々な人にその想いを分かち合いました。そして最後に、石巻で出会ったお母さんに思い切って相談してみました。

 

「ちょっと無謀なアイディアなんだけど...陶器のカケラを使ってジュエリーを作る、みんなが集まれる場所を作りたいと思ってる。力を貸してくれない?」


2012年の7月、復興支援チームと地域のお母さんがタッグを組み、女性が集まれる場を作りました。文字通りゼロからのスタートです。このプロジェクトがどのような形になるのかは誰にもわかりませんでしたが、集まった女性数人とアクセサリーのサンプルを作るところから始めました。

こうして始まった小さな活動に、多くの方々が賛同し協力してくださいました。ジュエリーデザインやトレーニングをしてくれたジュエリーアーティスト。ECサイトを構築してくれたWebデザイナー。カメラマン、ビデオグラファー。陶器を集めてくださった何百人ものボランティア。裏方仕事を行う運営チーム。多くの人の協力のもと、アクセサリーの販売までこぎつけました。最初の商品がオンラインで売れた時には、1台のパソコンの前で皆で大喜びしました。秋の装いを感じるようになった2012年10月、ここに集う女性達に初めて給与を支払うことができました。



「スー、プロジェクトの名前のことなんだけど、希望という言葉を入れてほしいな。この場所でまた希望を見つけられそうな気がするから。」

津波で母親と姉を失ったスタッフの1人が言いました。

こうして、小さなゲストハウスの一角から、ソーシャルビジネス「のぞみ(希)プロジェクト」の挑戦がはじまりました。

 

2022年10月にNozomiプロジェクトは創立10周年を迎えます。小さな想いから始まったこのプロジェクトが成長し現在の姿があるのも、私たちのものづくりや理念に共感してくださる皆さまのご愛顧と励ましのおかげです。感謝申し上げます。私たちの挑戦はまだ続きます。これからの歩みも楽しみにしていてください。

 

 

 

 

2022年3月 

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